2010年10月15日金曜日

なんて後味の悪い映画だこれ…『The Social Network(ソーシャル・ネットワーク)』

私、Facebookのアカウントも持っていないんです。この映画が予告編で流れても全然興味持てなかったのですが、公開前の批評があまりにも評判が良かったので、思わずオープニングの日に観に行ってしまいました。自慢気に言うことじゃないですが私がオープニングの日に観に行ったことなんて…まず記憶にないくらいの珍しい事なんです。




そんなに気合いを入れて観に行ってしまったのですが、観ながら「えーこれが?」「なんで?」という疑問を拭いきれませんでした。見終わった後の後味の悪さ。確かに革新的なのかもしれないけど、こんな居心地の悪い映画、好きにはなれないな。


【あらすじ(軽くネタバレ)】
マーク ザッカーバーグ(Jesse Eisenberg)はハーバードの学生。
エリカ(Rooney Mara)と学校近くの店でデート中、彼女を怒らせてしまい、あっという間にフラれる。その腹いせに、マークは部屋に帰ってすぐネットの日記にエリカがいかにひどい女かを書き連ねる。そしてハーバードのシステムをハックして、女の子二人の写真を比べてどちらがいい女かを投票するサイトを作る。

女の子達から敵視されると同時に男性には一目置かれる存在となったマークは、Winklevoss兄弟達から、新しいウェブサイト「ハーバード・コネクション」を作るための技術者になって欲しいと頼まれる。引き受けた彼はしかし、そのアイディアを利用し自分とルームメートのエドアルド(Andrew Garfield)とで新しいウェブサイトを作る。それが「Thefacebook」であり、そのサイトはたちまちハーバード中の話題の的になった。そしてFacebookは異常な勢いで拡大していく…



【解説・感想】
「市民ケーン」になぞらえられた公開前レビューがいくつも出たというこの「ソーシャル・ネットワーク」。なぜこんなに話題になり、なぜこんなに評判がいいのか。
それはやっぱり、今や世界に冠たるFacebookが噛んでるからだと私は考えますが、どうでしょうか。

創業者マークは最初からこの映画を支持しない立場をとっていて、あくまでもフィクションだと言っていますよね(まぢでこの映画を伝記だと言われたら私なら世界中を訴えるレベル)。とはいえ、今や多くのひとが毎日訪問するサイトに関する映画という事で、どうしたって気にならないわけはないです。「フェースブック」とつくだけでも莫大な宣伝効果だと思います。

そして確かに色々新しさが目に付く映画でもあります。
受け売りですが、シナリオというのは普通1ページで映像に直すと1分なんだそうですが、この映画では9ページを4分半で見せているそうです。つまり、普通の倍の内容が詰まった映像だということですね。この調子で、内容が凝縮された話がずっと続くことの新しさ。

また、出演者達の演技の完璧さ。
演技とも思わせないそこに生きているように見える彼らの演技は拍手ものです。

更に、ひとを食ったようなこの主人公。また、わざと観客の心地悪いところに悪いところに誘導して行くプロット。毎日沢山映画を見ている批評家の人たちにとってはとても新鮮なんでしょうね。

ですが、ただのイチ観客でFacebookに思い入れもなんにもない私には、ここに出てくる人たちの誰にも感情移入出来なかったんですね。ルームメイト君だけは可哀相に思いましたが、あとはヤな人ばっかりですよ、、、
主人公なんてほんとにあす○ー○だとおもいましたよっ。女性の敵だ!!!エリカちゃんは永遠に彼をブロックし続けた方がいい(爆)


さて、日本の映画関係の人たちの間でもこの「ソーシャル・ネットワーク」は随分と話題になっているようで、一昨日はプレス向けの初披露があったみたい。そして今週になってから日本でも急にFacebookに登録している人が増えてるとか。
本物のマーク・ザッカーバーグ自身の態度がどうであれ、結局のところこの映画はFacebookのとんでもなく効果的な宣伝になっていることは間違いないでしょう。

ところで邦題の「ソーシャル・ネットワーク」というのと、原題の「The Social Network」というのでは、随分印象が違うように感じてしまいます。Theのある無し。



車の中で聴いている音楽(10月)

うわぁ、全然月初めでは無くなってしまいましたがカーステに入っている音楽のメモ。


1.The Life Pursuit  Belle and Sebastian
2The Pursuit  Jamie Cullum
3.   言葉にならない、笑顔を見せてくれよ くるり
4. ソウルボーイへの伝言  佐野元春
5. Tin Can Trust  Los Lobos
6.   剃刀乙女 青葉市子/ そして月と踊る 中山うり


1と2は偶然にPursuitという言葉が入るタイトルが並びました。

先月も3番目だったくるりは、アルバムを入れ替えました。「さよなら、アメリカ」と歌ったのが衝撃的でしたね(?)。別に衝撃でもないのか。。でも、さよなら、アメリカ、と思っている日本人はどのくらいいるのだろう?さよなら、アメリカと思っている国民がどのくらいの割合でいて、菅さんを国のトップに据える事を選択したんだろう。聴きながら、そんなことを考えてしまうのです。

新しいベスト盤「ソウルボーイへの伝言」はコピーせずに、CDをダイレクトに入れました(珍しい)。しっかり音を聴きたかったので。これをきくと、古い曲は古い曲でいいけど、新しい曲は新しい曲でいいなと思いますね。あっ、ものすごい平凡な感想だったかな(笑)でも内心を告白するとベスト盤はも…(以下略)

5は先月のまま。気に入っています。

6は、どちらも短めのアルバムなので1枚に2アーティストを入れてしまいました。
青葉さんは各所で話題ぽい新人さんということで、聴いてみたかった。日本で買ってきました。いちまんえんで買ったとはとても思えないギターの響きと、よく聴くと激しく切りつけてくるような歌詞が「剃刀乙女」です。
中山うりさん、ソニーからメジャーデビューしましたがいまひとつぱっとしなかったと感じました。「大体iTunesで名前が上がったひとなのに、iTunesに卸さないソニーではダメだろう」と内心思ってきたのですが、この度iTunesに帰ってきたんですね。どうでもいいJ-Popな世の中にあって非常にユニークな存在なので、またiTunesチャートを賑わせて欲しいです。



ソウルボーイへの伝言 The Very Best Of Motoharu Sano A Message to Soul Boyソウルボーイへの伝言 The Very Best Of Motoharu Sano A Message to Soul Boy
佐野元春

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