2012年5月6日日曜日

Apple In-Ear Headphonesの偽物の話

3年前にAppleのIn-Ear型の方のヘッドフォンを買いました。
白いシリコンのイアチップが2個(左右)×大中小ついています。以前使っていたBoseのイヤフォンのチップよりはよほど取れにくいのだけれど、それでも半年に1回くらいはどこかに消えてしまい、片方が中、片方が小サイズで使っていました。自分では取れる可能性があるものだからと気をつけているけれど、他の人が触るとダメなんですよねぇ。友達のホテルの部屋でなくなった事もあるし、更に今年初めに入院した時に夫に頼んで取ってもらった時に無くしたらしく。

パーツもかなり傷んできていたため、流行りのskullcandyの安いものを買ったのですが、ワイヤーがごつくて使いにくい。その頃なかなか寝つけない時にオーディオブックを聴きながら寝る事が多く、ごついチップとワイヤーはその用途にはとても使いにくいこと、リモコンがついていた方がいいこと、その二つの理由から再びアップルのIn-Earを買おうと決めました。

ちょっとでも安くないかなぁとeBayで探していたら、Genuine Appleの新品として安く出していた人がありました。「怪しいよなぁ」と思いながらも悪い評価がひとつもないショップだったため、がっちりスクリーンショットを撮ってから買ってみたところ…。
届いたものを触ると何か違う。まずシリコンの感じが違う。バリが残っている。手触り。全体的に「細かいところまで行き届いた製品を作っている」というアップル感の欠如。
結局返品してリファンドしてもらいましたが、その時ショップは同時に20個売って、ポジティブ評価を残した人が5人。おそらく他の人は返品したのでしょう。

これで懲りていたはずなのですが、更に二ヶ月ほど経ちまたちょっと覗いてみたとき、個人の人が「ほとんど使ってないけどipodを売ったから…」と出品しているのをみて「個人の出品なら大丈夫だろう」と買ったところ…また同じものだった時の脱力感ってばなかったですよね、ええ。その人は私に言われるまで、アップル純正だと信じていたそうです。こちらは返品も必要なく全額返金してえらい謝ってくれたので、今まで騙されていたこの人が気の毒になりました(同じもの3つも買ったらしい…それに同じセラーからブラックベリー用のも買ったらしい。多分全部偽物。)

で、件の偽物。
これが、結構よく出来てるんですよねぇ(爆)これと多分同じものがAmazonマケプレ(リンク)で5ドル〜売ってるんですけど、5ドルなら文句ないかもしれない。この情熱と技術をオリジナルブランドで表現すればいいのにね、と言いたくなります。
私は本物を持っていたから違いがすぐにわかったけれど、初めて買う人は「ちょっと変だな」と思ってもそのまま疑問をしまってしまうかもしれません。

そこで、偽物と本物のはっきりとわかる外観の違いをあげておきます。
・ケースの裏。本物には「Designed by Apple California」とある。偽物は真っ白。
・シリコンを外してみる。本物には「メッシュキャップ」がついていて、ねじ式で取り外せるようになっている。偽物はそもそもキャップを装着する部分がない。



・ジャック。偽物はジャック部分が短く細く、ルーズで抜けやすい。




写真に写しているものは(MA850G/A)になります。現在売られているタイプは(MA850G/B)ですが、同じ型番を使っていることからも、外観や仕様にほぼ差がないそうです。
手に持って比べてみれば違いがもっと色々あるのですが、一方だけ持って判断する場合はこのあたりがはっきりした違いなので、納得がいかないものを手に入れた方は参考にして下さい。



2012年5月2日水曜日

全てのメキシコ人が麻薬運び屋ではない。 Casa de Mi Padre

どこから見ても白人でアメリカ人で英語スピーカーなウィル・フェレルが、なぜかメキシコ人の役をしてスペイン語しかしゃべらないコメディ映画、『Casa de Mi Padre』。スペイン語しかしゃべらないだけでなく、不器用で愚直で女にモテないさえない農夫というへんてこなミスキャストをどーんと据えています。共演はディエゴ・ルナ、ガエル・ガルシア・ベルナル。

【あらすじ】
アルマンド・アルバレス(ウィル・フェレル)は生まれてからずっとお父さんの農場で働いている。のろまで気の利かない彼をお父さんは頼りなく思っているが、そこへアルマンドの弟ラウル(ディエゴ・ルナ)が帰ってくる。国際的なビジネスで成功している弟は、婚約者のソニア(ジェネシス・ロドリゲス)を紹介する。ソニアの輝く美貌にぼうっとなるアルマンドと、純朴なアルマンドにどこか惹かれるソニア。そこへ警官が現れ、ラウルが麻薬の世界に首を突っ込んでいる事を知らされる。アルマンドは弟をバーに呼び出し説得しようとするが、そこに現れたのがメキシコの麻薬王のラ・オンサ(ガエル・ガルシア・ベルナル)。アルバレス家は麻薬の世界のゴタゴタに巻き込まれていく。魅かれ合いながらもケンカばかりのアルマンドとソニアは…。

【解説・感想(ネタバレあり)】
最初からB級を狙っている映画で、舞台装置なんかもわざとチープに作ってあります。はりぼての舞台背景。遊園地の仕掛け程度の動物のぬいぐるみ。「このシーンは予算がなかったので省略させてもらいます」と文字だけが画面に出る。こういう性質の映画なのだからそれ自体は全然ダメではなくて、むしろ上手く転がせばいい方にいくのだけれど、結果としてただ安っぽいだけ、ただ手を抜いただけにしか見えなくなってしまったのが残念。
コメディとしても最初の1/4ほどはすごく面白かったのに、だんだん失速して、テレビのお馬鹿バラエティくらいのクオリティ。どうしてこうなったかというと「つめが甘い」んだろうなぁ。ゆるい面白さを作るためにゆるく働いていたらだめで、きっちり計算して積み上げた上でないと、抜いているところだけが見えちゃうって事なのかも。

とはいえこういうご時世。麻薬を通じて、国境の警備を通じて、国境の北と南で人々がいがみ合う今の時期に、ぽーんとアホ丸出しなコメディを送り込んで、「一発仲を取り持ってやろう」という狙いもあるのかもしれない。わざとウィル・フェレルをキャストしたのもそんな密かな意図があってのことなのかも。全てのメキシコ人が麻薬運び屋(Narcotrafico)ではないし、全てのアメリカ人警察官が悪者ではない。

てなわけで映画としてはイマイチどころかイマフタツくらいだったのだけど、けどけどディエゴ・ルナのファンは必見!だと思いました。いやぁ、今までいくつかディエゴの出演映画を見てきたけど、これが一番カッコいいよ!!ファッションから仕草からぴたっとはまって、特に最後のシーンはファンなら泣くであろうクールな彼が見られました。惜しむらくはこれがコメディじゃなければね。それでも私がディエゴのファンなら絶対にディスクを買うね(断言)。今度はシリアス路線でこういう役をみたいですね。

また、R指定といってもそんなきつくなさそうな雰囲気だからか子供連れも劇場にいたけど、えっチーなシーンもありますのでご注意のほど…。
主題歌はクリスティーナ・アギレラの情熱的な熱唱(でも新曲じゃないのねー)






ブクログ:2012年4月の読書記録

先月に引き続き4月の記録。
今月は漫画が三冊入っているし、2、3時間でさらっと読んだ本も数冊入っている。そしてぼちぼち読んでいるものは読み終わらなかったりするのだが、ブクログには読了したもののみを記録するようにしているので、月によっては自分で読んでいる感覚よりも冊数の方が少なくなったりする。今月は逆に、漫画もあるので多い方かな。


armadilloの本棚 - 2012年04月 (7作品)
李歐 (講談社文庫)
高村薫
読了日:04月02日
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万人にお奨めする一冊といえば『シュナの旅』。ジブリファンなら…という言葉は野暮の極みで、今の日本でジブリが嫌いと断言する人など探してもなかなか見つからないだろう。ジブリエッセンスの詰まった一冊を、動画でなく静止画で楽しみたい。

2012年4月20日金曜日

タイタニックのテーマソングってあれ (Titanic)

タイタニック3D、上映中ですね。入りも上々みたい。
私はといえば…数カ月前に映画館で予告編を見ただけで、「うわぁ、私って、この映画の、映像も、セットも、筋も、演技も、そして歌も、何もかもが苦手なんだぁ」ということを再認識してしまったので、当然近づいていません。こんなに苦手なのは毒舌佐藤亜紀さんのせいもちょっとはあるかもしれないけど(当時ホームページでぼろんちょに書いてた)やっぱり生来肌に合わないんでしょうね。

ところで今月の頭に、こんなニュースが流れてきて仰天しました。

ケイト・ウィンスレット、衝撃のコメント!セリーヌ・ディオンの『タイタニック』の曲を聴くと「吐きそうになる
「耳にするだけで吐きそうになるわ。ウソウソ、そんなこと言っちゃいけないわね。実際は、ええ、吐きそうになる。『みんな聞いて! セリーヌ・ディオンのあの曲よ!』って言えればいいんだけど、無理。あの曲がかかると真面目な顔をしながら座って聴いているけど、心の中では飽きれまくっているわ」とファンにはショッキングなコメントをMTVニュースにしている。

ちなみに元のソースはMTVに載っているんですけど、「いやぁ、このねっちょりもっちりした、タイタニックのテーマ曲が苦手なのって私だけじゃなかったんだぁ。それも、主演女優なのに(爆)」と、えらい嬉しくなりました。しかしケイト・ウィンスレット、こんなこと言っていいのか?しかもこの人、今まで15年もこの事を黙ってきたんですよね。あの頃は自分の行く場行く場で耳にタコができるほど聴かされたでしょうし、さぞや辛かったでしょうね。むしろ聴きすぎていやになっちゃったってのも少しはあるのかもしれないなぁ。ともかく、私としてはとてもとても親近感を感じたニュースでした。


ところでタイタニックのテーマといえば、最近youtubeで見たこの映像もまた衝撃的(笑撃的)だったのでぜひここに貼りたいと思います。



多分今年youtubeで見た映像の中で自分の中では最高のヒット!
ここまで音程外されて好きなようにやられたら、私だってこの曲が嫌いじゃない、とまで思ってしまうのでした。


2012年4月3日火曜日

ブクログ:2012年3月の読書記録


armadilloの本棚 - 2012年03月 (4作品)





ブクログに書き出し機能があることに気付いた。せっかくレビューを書いているのだから、利用してみようと思う。

先月一番面白かったのはカレル・チャペックの『園芸家12ヶ月』。年末にカリフォルニアのブックオフで1ドルで購入。いわば「園芸オタク」の鋭い自嘲・自己批判・こっそり自慢という内容だけれども、園芸に限らずオタク道ってこうだよね、と頷ける。自分とはユーモアのセンスがぴったりと合っているらしくて、内心ドッと受けながらガンガン読み進める事が出来た。どのページをめくっても自分にとっての名言の連続なのでここにブクログに記録した通りの引用も載せておきたい。

それを毎日やっていると、二週間目には芝草のかわりに雑草が生え始める。いちばん高級の芝草の種から、どうしてこんなにふさふさした、トゲだらけの雑草がはえてくるのか。これこそ自然界の神秘というものだ。りっぱな芝生がほしいと思ったら、いっそのこと雑草の種をまくべきかもしれぬ。(11頁)

もちろん、水道の栓と一本のホースがあれば、もっと早く、もっと大規模に灌水ができる。比較的みじかい時間に、花壇はおろか、芝生から、ちょうど三時のお茶を飲んでいる隣の家族から、往来の通行人から、室内から、家族の全員まで、なかんずくいちばんたっぷり灌水が出来るのは自分自身だ。(107頁)


2011年9月2日金曜日

ヒメナちゃんの英語デビューアルバム "Ximena Sariñana"

多分、日本人としてはもっとも最初のうちからのファンの一人だろうと自負しているメキシコ人のシンガー、Ximena Sariñana(あえてカタカナで書くと…ヒメナ サリニャナ)ちゃん。彼女の初の英語アルバムが8月に売り出されました。

前のアルバム『Mediocre』が大好きだったので、何ヶ月かごとに発表されてくる英語曲の先行シングルを、「う〜〜〜ん、いまいち。英語だからなのか?」と、不安な気持ちで追ってました。アルバムも買おうかどうか迷いながらも、やはりここは、と、注文しました。

そして聴いてみると……やっぱりいいな!
彼女の母国語であるスペイン語で歌ってくれた方がそりゃぁ彼女に合ってるとは思うけど、今度のアルバムも、全体を通してみると悪くないですよ。車でも家でもよくかけているけど、うちの子供たちも「この曲好き」と言ってますし。私好みというだけでなく、一般的に見ても聴き心地がいいアルバムです。

LAに住んで、今年はずっと全米をツアーで回って、そして今度のアルバムはワーナーからリリース、Jay LenoのTVショーなんかにも出て。「英語圏と西語圏、二つで売り出そう」というとても商業的な大きな力が動いているのだろうけど、彼女は意外に飄々とその立場をこなしているように見えます。芸能一家出身なので、そういうのをプレッシャーに思わずにすり抜けていく方法を身に付けているのかもしれません。

これはアルバムの中で私が一番好きな、最後の曲「Wrong Miracle」




本国での立ち位置はよくわからない…「ハーバル・エッセンス・シャンプー」の宣伝に出てるみたいだし、やっぱりファンって若い子ばっかりなのかしらねぇ。なんて、気にしない気にしない。ちなみにご本人は25歳。童顔だと思う。
最近日本のiTunesのカタログにも入っているし、渋谷タワレコにも1000円(こっちより安っ)でプッシュされている写真が流れてきましたよ。
Ximena Sariñanaちゃんのtumblrはこちら

2011年6月2日木曜日

Los Lobosのライブを見に行ったよ(長文篇)

ローカルブログの方にミニレポを書いたのですが、せっかくなのでこちらではもうちょっと音楽的に詳しく記録に残したいと思います。
一週間ほど前ですが、たまたまニュースサイトを開いたら広告が出てきて、何の気なしに見ていたら

スピーキングロックにLos Lobosが来るだってーー!!!しかも無料。

うっおー、マジですか???ローカルのテレビもラジオも新聞も全く見ない人間なので、もうちょっとで見逃すところだったぞ~。しかもその辺のバンドじゃないですよ。ロボスだよロボス、狼だよ(←意味不明)。普通のコンサートもそんな大した人が来てくれないエルパソで、自分がちゃんとCDを買ってるようなバンドが来てくれるなんてさ!ライブまでの一週間はwkwkして待ちました。


さて当日。
一応夜8時〜とあって、まぁ最初は前座が出るだろうしと遅れていくつもりで、着いたのが8時45分ごろでした。入り口で年齢確認とセキュリティチェックがあり、飲み物は持ち込み禁止ってことでいつも持ち歩いてる水ボトルはそこで捨てました。入ると、会場は広いけどまだそんなに人がいない感じ。んでぶらぶらしながら奥のテントで飲み物を買って(そこも年齢チェック有り)、またぶらぶらステージの方へ。ビール5ドル、他はマルガリータとコーラと水くらい、食べ物はナチョみたいなスナックのみ、こんなんで入場無料って一体どどのくらい出演料を回収できるのだろうかと、いぶかってしまいました。

ステージの前方はテーブル席になっていて、そちらは大体埋まっていました。どんな人が前の席に座れるんでしょうね、カジノのハイローラーか?(笑)よくわからないけど、でも立ち席はまだまだ混んでなくって、柵の後ろは人が陣取っているけど、その後ろはぽつぽつしか人がいなかったので、真ん中あたりに立ちました。真ん中2列目、近い!オペラグラス持ってきたけど、この近さじゃ全然いらないなぁ。大体、間近に見て「キャーカッコいいっ!」って人たちでもないですからね、おじさん達…。音楽聴きに来たんであって。どうせ遠すぎて撮れないと思って持ってこなかったけど、カメラで撮れたかも。見渡す限り、ラテンの人しかいない。アジア人はもちろん私らだけだし、白人もいないー!でも手持ちぶさたでぼーっと開演を待ちます。

9時半ごろ、演奏が始まりました。最初の曲は「Don't Worry Baby (Youtubeへのリンクーみんな若っ!)」
俄然盛り上がるわたくし(笑)
しかしどうも、PAの調子が悪いみたいで、ちょっとバラバラ感が。そしてセサール兄さんが、最初の3曲くらいの間、しょっちゅうしゃがんでアンプの調節してたのが、なんともお気の毒 。いやいやここまでずっと演奏者が機材調整せなあかんライブって見た事ないんですけど…(しかも演奏中にしゃがんでって、、、)。多分、ドラムの音が聞こえてなかったのでは?後ろ向いて演奏してたし。けれども、やっていくにつれて直ったらしくって、段々バランスがとれてきました。

去年のアルバム、『Tin Can Trust』からも、6曲目までで3曲やりました。なぜかアルバムの1〜3番目の曲でした(いや後半にもいい曲あるんだが?)。それにしても、ど真ん中で場所とりしてる私たちのまわりの人々も、思ったよりみんな冷静なんだなぁ、やっぱ無料だから?と思っていたら、突然「クンビアで踊るかい」とかいってスペイン語のクンビア調の曲の連発になったら、ムチムチのおねえさんたちが腰振って踊り出して、会場の熱気があがるのでした。

さすがご当地。

そして途中から、サックスのスティーブさんの彼女(?)とかいうラテンボディのお姉さんが楽屋から舞台に出てきて踊り出しました。また引っ込んだ時にもベースのコンラッドさんは楽屋の方見てニヤニヤしっぱなし。そして「こっち来いよ!」と手を招くのでありました。そして最後にはなんか楽屋からお姉ちゃん達が3人も出てきて踊ってましたし。

無料なので7,8曲くらいかな~?なんて思っていたら、いやいやそんなことはない、全部で19曲か20曲バッチリフルにやりました。気付いたら左のお姉さんはめっちゃノリノリで踊っていて、時々ぶつかった(笑)アンコールはやっぱり「ラ・バンバ」で。

そしてわたしは、とっても満喫して、家路についたのでした。しかしコーラ一本で、Los Lobosフルライブを観れたなんてなんと貴重な想い出の夜。

↓の動画は、私が一番聴きたかった曲「Volver, Volver」をやってくれた!携帯動画です。
(削除いたしました <(_ _)> )