2011年9月2日金曜日

ヒメナちゃんの英語デビューアルバム "Ximena Sariñana"

多分、日本人としてはもっとも最初のうちからのファンの一人だろうと自負しているメキシコ人のシンガー、Ximena Sariñana(あえてカタカナで書くと…ヒメナ サリニャナ)ちゃん。彼女の初の英語アルバムが8月に売り出されました。

前のアルバム『Mediocre』が大好きだったので、何ヶ月かごとに発表されてくる英語曲の先行シングルを、「う〜〜〜ん、いまいち。英語だからなのか?」と、不安な気持ちで追ってました。アルバムも買おうかどうか迷いながらも、やはりここは、と、注文しました。

そして聴いてみると……やっぱりいいな!
彼女の母国語であるスペイン語で歌ってくれた方がそりゃぁ彼女に合ってるとは思うけど、今度のアルバムも、全体を通してみると悪くないですよ。車でも家でもよくかけているけど、うちの子供たちも「この曲好き」と言ってますし。私好みというだけでなく、一般的に見ても聴き心地がいいアルバムです。

LAに住んで、今年はずっと全米をツアーで回って、そして今度のアルバムはワーナーからリリース、Jay LenoのTVショーなんかにも出て。「英語圏と西語圏、二つで売り出そう」というとても商業的な大きな力が動いているのだろうけど、彼女は意外に飄々とその立場をこなしているように見えます。芸能一家出身なので、そういうのをプレッシャーに思わずにすり抜けていく方法を身に付けているのかもしれません。

これはアルバムの中で私が一番好きな、最後の曲「Wrong Miracle」




本国での立ち位置はよくわからない…「ハーバル・エッセンス・シャンプー」の宣伝に出てるみたいだし、やっぱりファンって若い子ばっかりなのかしらねぇ。なんて、気にしない気にしない。ちなみにご本人は25歳。童顔だと思う。
最近日本のiTunesのカタログにも入っているし、渋谷タワレコにも1000円(こっちより安っ)でプッシュされている写真が流れてきましたよ。
Ximena Sariñanaちゃんのtumblrはこちら

2011年6月2日木曜日

Los Lobosのライブを見に行ったよ(長文篇)

ローカルブログの方にミニレポを書いたのですが、せっかくなのでこちらではもうちょっと音楽的に詳しく記録に残したいと思います。
一週間ほど前ですが、たまたまニュースサイトを開いたら広告が出てきて、何の気なしに見ていたら

スピーキングロックにLos Lobosが来るだってーー!!!しかも無料。

うっおー、マジですか???ローカルのテレビもラジオも新聞も全く見ない人間なので、もうちょっとで見逃すところだったぞ~。しかもその辺のバンドじゃないですよ。ロボスだよロボス、狼だよ(←意味不明)。普通のコンサートもそんな大した人が来てくれないエルパソで、自分がちゃんとCDを買ってるようなバンドが来てくれるなんてさ!ライブまでの一週間はwkwkして待ちました。


さて当日。
一応夜8時〜とあって、まぁ最初は前座が出るだろうしと遅れていくつもりで、着いたのが8時45分ごろでした。入り口で年齢確認とセキュリティチェックがあり、飲み物は持ち込み禁止ってことでいつも持ち歩いてる水ボトルはそこで捨てました。入ると、会場は広いけどまだそんなに人がいない感じ。んでぶらぶらしながら奥のテントで飲み物を買って(そこも年齢チェック有り)、またぶらぶらステージの方へ。ビール5ドル、他はマルガリータとコーラと水くらい、食べ物はナチョみたいなスナックのみ、こんなんで入場無料って一体どどのくらい出演料を回収できるのだろうかと、いぶかってしまいました。

ステージの前方はテーブル席になっていて、そちらは大体埋まっていました。どんな人が前の席に座れるんでしょうね、カジノのハイローラーか?(笑)よくわからないけど、でも立ち席はまだまだ混んでなくって、柵の後ろは人が陣取っているけど、その後ろはぽつぽつしか人がいなかったので、真ん中あたりに立ちました。真ん中2列目、近い!オペラグラス持ってきたけど、この近さじゃ全然いらないなぁ。大体、間近に見て「キャーカッコいいっ!」って人たちでもないですからね、おじさん達…。音楽聴きに来たんであって。どうせ遠すぎて撮れないと思って持ってこなかったけど、カメラで撮れたかも。見渡す限り、ラテンの人しかいない。アジア人はもちろん私らだけだし、白人もいないー!でも手持ちぶさたでぼーっと開演を待ちます。

9時半ごろ、演奏が始まりました。最初の曲は「Don't Worry Baby (Youtubeへのリンクーみんな若っ!)」
俄然盛り上がるわたくし(笑)
しかしどうも、PAの調子が悪いみたいで、ちょっとバラバラ感が。そしてセサール兄さんが、最初の3曲くらいの間、しょっちゅうしゃがんでアンプの調節してたのが、なんともお気の毒 。いやいやここまでずっと演奏者が機材調整せなあかんライブって見た事ないんですけど…(しかも演奏中にしゃがんでって、、、)。多分、ドラムの音が聞こえてなかったのでは?後ろ向いて演奏してたし。けれども、やっていくにつれて直ったらしくって、段々バランスがとれてきました。

去年のアルバム、『Tin Can Trust』からも、6曲目までで3曲やりました。なぜかアルバムの1〜3番目の曲でした(いや後半にもいい曲あるんだが?)。それにしても、ど真ん中で場所とりしてる私たちのまわりの人々も、思ったよりみんな冷静なんだなぁ、やっぱ無料だから?と思っていたら、突然「クンビアで踊るかい」とかいってスペイン語のクンビア調の曲の連発になったら、ムチムチのおねえさんたちが腰振って踊り出して、会場の熱気があがるのでした。

さすがご当地。

そして途中から、サックスのスティーブさんの彼女(?)とかいうラテンボディのお姉さんが楽屋から舞台に出てきて踊り出しました。また引っ込んだ時にもベースのコンラッドさんは楽屋の方見てニヤニヤしっぱなし。そして「こっち来いよ!」と手を招くのでありました。そして最後にはなんか楽屋からお姉ちゃん達が3人も出てきて踊ってましたし。

無料なので7,8曲くらいかな~?なんて思っていたら、いやいやそんなことはない、全部で19曲か20曲バッチリフルにやりました。気付いたら左のお姉さんはめっちゃノリノリで踊っていて、時々ぶつかった(笑)アンコールはやっぱり「ラ・バンバ」で。

そしてわたしは、とっても満喫して、家路についたのでした。しかしコーラ一本で、Los Lobosフルライブを観れたなんてなんと貴重な想い出の夜。

↓の動画は、私が一番聴きたかった曲「Volver, Volver」をやってくれた!携帯動画です。
(削除いたしました <(_ _)> )


2011年2月23日水曜日

待ったよ!待ったよ!Adeleのセカンドアルバム

私がなぜAdeleを知るようになったのか、今では全く記憶に無い。グラミー取ったなんて知らなかったし、洋楽で新しい人を聴こうと思う自体滅多に無い事なので、おそらくたまたま試聴したのではないか。そして聴いた「19」というアルバムに度肝を抜かれた。

ソウルフルな歌声、貫録ある歌いっぷり、これで19歳?

それから長い事楽しみに待っていたセカンドアルバム「21」。本国エゲレスや日本から遅れる事約1ヶ月。その間に全曲試聴やメディア露出などあって、「待ちきれない、キーーーーッ」となっていた私の元に、発売日の昨日ようやっとCDが届いた。

でもね、でもね。夜寝る前に「あれ、今日発売日なのに結局来なかったじゃん」→「トラッキング」→「玄関の前って!」→「地べたに放置、発見」で、結局今朝まで聴けなかったのよ、シクシク。UPSさんはピンポンくらい鳴らして欲しいと本気で思いました。

話は戻して、セカンドアルバム、更によくなっている。特に1曲目の「Rolling in the deep」は、楽曲やアレンジの良さもさることながら彼女の声の素晴らしさがよく出ている。すっごいんだよなぁ。これ歌った時が21歳だったんでしょう。末恐ろしい。どんな歌手になるのだろう?この人にはこれからも常にメインストリームを泳いでいってほしいですね。





正直に言って人目を引くような美貌でもなければゴシップを賑わすわけでもなく、歌一本で勝負しているようなこんなお嬢さんがしっかりチャートの1位を取って(しかも前のアルバムも3位とか)歓迎で迎えられているというのはとても健康な状況なのではないか。と、とても嬉しくなってくる。要するにAdeleの声が大好きなのだ。

2011年1月26日水曜日

2010年のベスト映画 (Best Movie 2010)

今日は「The Fighter」を見に行く気満々だったのにAT&Tのカスタマーサービスのせいで時間過ぎちゃったシクシク…。なんだか賞味期限切れな話題だけど、節目づけにいってみよう。


1. 「インセプション」 (Inception)
2010年ベストはメジャーな話題作を1位にしてしまいましたわオホホ。しかし夢のまた夢という抽象的かつどうとでも調理出来るテーマをこれだけのエンタメに仕上げたのは驚嘆。ノーラン監督はボルヘスの「円環の廃虚」や「隠れた奇跡」から着想を得たらしいので引っ張り出して読んでみたのはいいけど、「……。」 えーっと、どの辺りでインスピレーションあったんでしょうか?私ごときの頭ではボルヘスは理解出来ません。。エレン・ペイジLOVEな私ですが、この映画はジョセフ・ゴードン・レヴィットが最高によかった。ぜひアカデミーの助演賞候補に入って欲しかった。

2.「瞳の奥の秘密」 (El Secreto de Sus Ojos)
前年のアカデミー外国映画賞。レビューでも書いた通り、こんな端正な映画が見られるとは思いませんでした。おすぎさんが「生涯の50映画に入る」と言ったらしいのですけど、結構映画の趣味が似ているようでいつも気になってしまいます。

3. 「ブラック・スワン」 (Black Swan)
「レスラー」には負けるけどドキドキしながら見ました。どこからどう見ても山岸凉子モチーフ満載!ダ・ヴィンチコミックの「牧神の午後」に収められている「黒鳥」という中編、制作陣はあれ読んでるんじゃないかと思ってしまった(そんなはずないんだけど)。12歳の女の子の部屋みたいな内装や母親の干渉過剰、父親の不在、性的コンプレックスetc 頭の中で山岸凉子先生の名前を連呼しながら見てしまいました〜。結局のところ最後はどうだったんだよ?という曖昧なオチも唐突な幕切れも好みです。ナタリー・ポートマンはようやった!