2010年9月6日月曜日

iTunes-Pingが今のところ楽しくない

水曜日のジョブズのプレゼンもリアルタイムで見てた派として、iTunes10のPingも次の日に試してみました。
(後であげていくのですが)日本ストアは入力しかけて条件を見るといろいろダメかも?と思い中断、まずは米国ストアのアカウントで試してみました。
しかし、既に多くの人が言っているように、これは、少なくともこのままでは日本では受け入れられないでしょうねぇ。


1.実名制度って!
ジョブズは「プライバシーの設定はスーパーイージー」なんて言っていましたが、日本ではソーシャルメディアの実名制っていうのはまだ厳しいですね。姓・名、両方入力する必要があります。そして、今までストアにあげたレビューも、Pingで名前を入れた後は、実名で公表されると書いてあります。今までのレビューが実名になるのはちょっとね…。

ただし、変名をつかうことは可能みたいです。私は名字を頭文字だけにしたら、とりあえずそれでも通りました。…ただし、「決済情報もこの名前を使う」、とあるんですけど、これでクレジットカードの決済が通るのでしょうか?試していないのでわかりません。しかも入力済みのiTunesカードの残高がまだあるので、しばらくカードを使う予定がありません。


2.勝手に作られるお気に入りのジャンルとお気に入りの曲の自動選択がひどすぎる

ひどいなんてもんじゃないー笑。
ジャンルで言えば、「私はJ-Pop、ロック、ダンスがお気に入り」と決めつけられていたのですが、ダンスってなんだ???今チェックしても、自分のライブラリで「ダンス」というカテゴリに入っているのは、小西康陽がシナロケをカバーした曲、一曲だけなんですけど???その曲は確かにiTSで買いましたよ、でもどうしたらたった一曲しかないカテゴリが選択されてしまうのでしょうか。

それから、過去にストアで買った中から10枚のアルバム(10曲)が勝手に選択されていたのですが、それもひどい。人生史上で1曲しか買った事のない(しかも大分昔)アーティストのアルバムを勝手にお気に入りに決めつけてくる理由がわかりませんw どーゆーアルゴリズムなんでしょうか。せめてアルバム丸々買ったアーティストにしてよ。(この辺ですっかり嫌になって日本ストアでPingをオンにするのはやめました)

…という不満は私だけでもないらしくnprの記事にもなっているくらいです。
もちろん、自動選択ではなく自分で表示曲を選ぶ事もできるのですが、そもそも販売曲の少ない日本ストアでは、選ぼうと思っても選べない曲が少なくないはず。多くの人がより不満に思うことでしょう。


3.楽しくない
設定がどうにか終わって、とりあえずどんなもんか知るために…アーティストをフォローしてみよう!と、Dave Matthews Bandをフォロ!
けど…うーん、ぜんっぜん、楽しくない!ご本人たちはご本人たちのビデオやなんかについてコメントしたりアクションを起こしていて、そこに一般人が「いいね!」って言ったりする。要はそれだけ???今のようにデータがすくない間は、「んー、この一般人の人、私と好みが同じだわ、フォローしようかしら。」って気にもならないし。そもそも、プロフィールを公開している人が少ない。

それに、自分の持っている曲全部についていろいろ行動できればいいのだけれど、要はiTunesのストアに存在する音楽についてしかアクションを残せません。

そして大きな障害として、スパムが多かった。
今は大分ましになっているようですけど、最初のうちは外部ページに誘導するスパムばっかり?ってね。
イメージとしてはMy Spaceのアーティストページに近いですね。どこまでファンのコメントでどこまでがスパムかわかりかねます。


総括として現在のところ、ただのAppleの商業的なツールに過ぎないという印象です。「世界のアカウントと繋がれる」と言っても、リージョンではっきりストアが分かたれている以上、よその国の音楽を買えるわけでもないです。

開始から48時間で100万アカウントが登録されたというPing。これから盛り上がっていくでしょうか?私の考えでは、否、です。ソーシャルネットなんて、楽しさを演出できなければ、アクセスする事さえ億劫です。人々がよく使うiTunesというツールに組み込まれているという利点はあっても、あっさり廃れていくような気がしてなりません。

とは言いながら、これを読んでいる方でもしオンにしている人がいましたら、ぜひ相互フォローしましょう、連絡ください(笑)。


2010年9月5日日曜日

八木啓代さんライブ@アントン (Nobuyo)追記

ライブから時間が経ったのですっかり書き忘れていました。
今日、アフガンで身柄を拘束されていたジャーナリストの常岡浩介さんが解放された、というニュースを聞いて、ライブ中にこんな話もあった事を思い出しました。

八木さんが日本にいるときに常岡さんから、「八木さん、実は一人で行く勇気がないところがあるんですよ。一緒に行っていただけませんか?」と聞かれ、一人で戦場取材にのりこんでいくジャーナリストが行く勇気のないような場所ってどこよ、と思ったら…

ケーキバイキングだったそうです。。。

確かに日本の男性諸氏は一人で行きにくいもの?
しかしその時ダイエット中だった八木さん、無情にも「今はダメ」っと、断わったそうなのですが、そのすぐ後にニュースで知られたこの事態となり、

嗚呼、なぜ私はケーキバイキングくらい付き合ってあげなかったのだろう!

と、後悔したそうで。
解放されて、明日明後日あたりには日本に帰国されるんでしょうから、そうしたらゆっくりケーキバイキングを楽しんで欲しいものです。

2010年9月2日木曜日

Zapposというユニークな会社は仕事のあり方を変えるか。『Delivering Happiness』を読んで

とっても面白い本です。
タイトルは「Delivering Happiness」、Zapposというオンラインの靴販売業者のCEO, トニー・シェイ(Tony Hsieh)の書いた自伝&会社史の本です。…と書くと面白くも何ともなさそうなのですが、ニヤニヤしながら読める事間違い無し。な楽しい出来ばえの本です。

Zapposは日本には進出していない事もあってまだそれ程知られていないと思いますが、09年にAmazon.comの傘下に入ったことをご存知の方もいると思います。企業規模が違うこの買収に当たり、大手であるアマゾン側が非常に気を遣って、Zapposの従業員と顧客に向けてビデオメッセージを流しました(youtubeはこちら)。こんな事からも、アマゾンが非常にZapposを大事にしている事がわかります。

この靴通販、ZapposのCEOであるトニー・シェイ(Tony Hsieh)は、ビジネスの世界では買収前からユニークな企業文化と販売手口で注目されていました。ビジネスサイトでのインタビューなども多かったようです。日本でも時々、インタビューが公開されています(ここ とか)。この本もおそらく近いうちに日本語での翻訳が出される事でしょう。そうしたらもっともっと日本のメディアにも出てくるであろう、そんな個性的な経営者です。

すっかり前置きが長くなりましたが、この本の内容を少し紹介しましょう。




まず、トニー少年の子ども時代の話から始まります。

両親は台湾系で、大変教育熱心です。成績はオールAが当然, テレビは週に1時間しか見る事を許されず、音楽はピアノとバイオリンとトランペットとフレンチホルンを同時に習わされます。そんな中で彼が興味をもったのは「お金をもうける」事でした。100匹のミミズを買ってきた彼は、それを増やして「ミミズ牧場」を作り、一儲けする事を企みます。トニー少年は果たして上手くお小遣いを増やす事が出来たでしょうか?

また後には、雑誌の通信販売をしたり、自分で新聞を作って売ろうとしたりします。とにかく、一儲けするために工夫を惜しまない子どもだったのです。

大学を卒業した後、友人と起業して、LinkExchangeという会社を作ります。インターネットの創世期と重なって、この広告を売る会社は、あっという間に軌道に乗り、どんどん大きくなっていきます。買収の話も何度も舞い込みます。

…しかしある時彼は、利益を生み続けるこの会社に、興味を持てなくなっている事に気づきます。会社に沢山いる従業員の中に、顔も名前も知らない人が沢山いる事に気づきます。…一体、何が間違っていたんだろう?

2010年8月31日火曜日

八木啓代さんライブ@アントン (Nobuyo)その2

前回の続きとなります。
お腹もいっぱいになったところで、八木さん登場。黒のドレス姿です。ギターは西本諭史さん。

「Para Un Angel 」「 Lo Cierto Somos Nosotros」「Por Ti」「Versos De Guardia」「アルフォンシーナと海」「そら(ソウルフラワーユニオン)」などなど。本当にスミマセンすぐに記事を書かなかったので記憶が曖昧でございます。。。

中でもとてもよかったのが「泣き女 〜La Llorona~」。八木さんの本に登場するメキシコの作曲家マルシアル・アレハンドロの遺作となった曲だそうです。2009年に彼が亡くなったのは知りませんでした。マルシアルへの思いのたけを魂に込めた様な、そのタイトルも”泣き女”という曲を歌う八木さんの姿は忘れられません。

しかし、ここは「伝説のバックパッカー」八木さんですから(関係あるのか?)、歌だけでは終わりません。
曲の合間のトークがおもろい。

県民性の話。関西では夏になったら「グリーンティ」、と聞くとあのお茶屋の店先で冷え冷えのあれ、と思うわけですがあのグリーンティは関東ではないですという話(←海外に住んでるのでよくわかります)。「この曲を歌うと関西では絶対CMの曲だと言われる」という曲の話。ワールドカップで試合が始まると日本人はtwitterでガンガンつぶやくけれどラ米の人は全くつぶやかなくなるという話。日本の人はラテンアメリカは怖いところだと思うけれども、日本の自殺率をみると、殺される率より日本の自殺率の方がよほど高いということ。…と、なるほど〜なお話が色々聴けました。

写真は、どうなんでしょうか。他にも撮られている方がいらしたので撮ってみましたがwebアップはまずいのかな?(もし都合が悪いようならすぐに外します)




歌とトークとそして御馳走と、で、とても満足な夜となりました。


八木啓代さん新刊です。…といっても私も日本で7軒くらい本屋を探したけどどこにもなかったし、アマゾンも品切れ状態が非常に長くてまだ読めていません。もっと増刷してくれ〜





2010年8月27日金曜日

八木啓代さんライブ@アントン (Nobuyo)

ああ、これも1ヶ月半前の事になっております。
7月15日、伝説のバックパッカーにしてラテン歌手、ジャーナリスト(さて、どの肩書きが一番先に来るでしょう?)の八木啓代さんのレストランでのライブに、うまく日程があったので行ってきました。

八木さんの事はパソコン通信時代にNiftyで人気の連載を持っていらした時に知りました。なかなか知られる事の無いラテンの国の事情の中の中まで、おもしろおかしい筆致ながらズバズバ書く文章で大人気!
それから著書を数冊拝読、一度ライブに行ってみたいなぁと思いながら、私も日本での滞在期間が限られておりまたメキシコシティまでコンサートを聴きにいくというのも現実味がないので(笑)今回、日程が合って初めてライブを聴けました。

会場は伊丹のイタリアンレストラン、アントン。そもそも伊丹に行った事が無いので初めてのお店でした。満席で30席くらいでしょうか、手頃なサイズのお店…の中、案内して頂いたのはステージ前のとってもよいお席!でした。

あ、あのぉ、明らかに一見さんで、しかも八木さんライブの常連でもない私達、こんな一等席で申し訳ないのですけど。。。しかも予約を入れた時も「まだいけますか?」と聞くと「かなり一杯ではあるんですけど…」と仰ってたのに。ああほんとスミマセン、とせめても珍しくアルコールを注文。軽食つきということでしたのに、ボリューム満点でサラダ+鹿肉のパスタ+パン+デザート、コーヒーがついていました。サラダはワカモレ風のアボガドディップやトルティーリャチップがついていたのは今日の演奏に合わせているのでしょう。

そしてアントンさん名物の鹿肉のミートボールのパスタ



告白しましょう。実は、軽食だと少しお腹がすく?と予測して、待ち合わせたところでパンを食べてしまっていたので、こんながっつりなフルサイズのパスタを予測していなかった私達の胃袋。美味しかったのですが、最後の方はスピードダウン…けっ、決して、味が気に入らなかったわけではないのです、はい。
ちなみに鹿肉は人生で初かもしれません。感想は、こんな言い方はなんですが、「とても普通」でした。ひき肉になっているというのもあるのでしょうが、牛だといって出されたらそれで納得するお味でした。普通の牛よりあっさりしていて、癖の様なものは全然無いです。鹿のお肉ってとてもヘルシーなんだそうですね!


あれれっ。もう、前書きだけですっかり長くなっちゃったゾ。
記事を分けて、ライブの部分は後半で書きますね。



八木啓代さんの音楽、アメリカからはiTunesやAmazon MP3にて購入できます(最近知ったの)。

暫定今年のNo1映画『瞳の奥の秘密』~El Secreto de Sus Ojos~

ずいぶんと間が空いてしまいました。
書く事は沢山あるのに全然追いついていないです。はい、映画に本に音楽に、ちゃんと向き合って記録を残したいと思います。

2010年のアカデミー賞外国映画賞を受賞したアルゼンチン映画、『瞳の奥の秘密』~El Secreto de Sus Ojos~、都会の方では春には上映があった様なので、もううちの町には来ないものだと思っていました。ところが日本から帰ってきたら丁度やっていて、ラッキーだなぁ、と。





映画が始まって驚きました。
こんなに丁寧な、こんなに端正な映画が見られるとは!
アカデミーで、予想されていなかったこの作品が賞を勝ち取ったのも納得、納得。それだけの説得力のある実力映画でした。



【あらすじ(軽くネタバレ)】
刑事裁判所を定年退職したベンハミンは、25年前に起きたある事件を扱った小説を書くことを決心し、当時の女性上司で今は判事補のイレーネを訪ねる。その事件とは、1974年、銀行員の夫と結婚したばかりの美しい女性が自宅で強姦・殺害された事件であった。捜査開始後すぐに、修理していた二人の職人が逮捕されるが、明らかにえん罪である。被害者の自宅でベンハミンは、夫妻のアルバムに残るある男の瞳の妄執に気づき、その男を捜そうとするが難航する…。一方で当時のベンハミンの心を占めるの別の思いは、美しい上司イレーネに寄せる、いわば身分違いの思慕であった。


【解説・感想】
奇をてらわない、非常にクラシックな作りの映画でした。
謎解きものとして捜査に一本筋を通しながら見せる一方、ベンハミンと上司イレーネの、25年を超えた関係をも巧みに絡ませて、飽きさせません。捜査に緊張感を失わないようにしつつ、かつオールドファッションな笑い(それは今時の映画では滅多にお目にかかれない種類のくすっとしたおかしみ)を所々にのぞかせます。

2010年6月9日水曜日

何とか最後まで読破したぜ!『カラマーゾフの兄弟(The Brothers Karamazov)』

最近のアマゾンさんのページというのは実に便利な事に、「あなたはこの本をいついつ買いましたよ」というのを教えてくれて、子供が読んでるコミックの続き巻を買う時なんかに大重宝なのですけど、それで今見たら、この本を買ったのは2007年9月ですと。「カラマーゾフの兄弟」新訳ブームのまっただ中でした。

はい、買った時は一巻の、ゾシマ長老とフョードルの顔合わせの場面で挫折。「このおじさん(フョードル)は、こんないい人な教会の長老様になぜこんな口をきくんだい!!!」と、いやになって辞めてしまった、ううう。
しかし…そのまま2年近く放置していたこの本が本棚に5冊仲良く並んでいるのを目にし、「いや、もいちどトライしてみるべ」と最後まで読破を目標に再び本を開き、今回は3週間ほどで読み終えました。

あーーー、この達成感(爆)!!! 母ちゃんやったよ!みたいな。

考えてみたら露文学の小説をまともに読んだのはこれが初めてだったり(ああでもイワンのばかとツルゲーネフくらいは読んだ事あったっけ)。確かに露文のイメージ「名前が長い、変化する、覚えきれない」がほとんどなくて、また「どよーんと重暗い」というイメージもなく、すらすら気持ちよく読み終えられたのは、有名になったこの亀山先生の新訳さまさまです。